国宝にちなんで歌舞伎の色☆FM小樽☆カラーセラピー・ヒーリング☆

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今年も一年ラジオを聴いてくださったみなさん、ありがとうございました☆
おかげさまで無事に一年、続けさせていただくことができました☆
本当に感謝いっぱいです☆

今年最後のお話しは、今年大ヒットした「映画・国宝にちなんで歌舞伎の色」についてでした。
国宝は流行語にもノミネートされました!
映画「国宝」は、歌舞伎の世界を舞台に、ひとりの若者が国宝と呼ばれる存在を目指す若者の運命を描いた物語。普段、日本の伝統芸能に触れる機会のない方々にも広く、映画「国宝」を通して、歌舞伎という日本の文化を体験する機会となりました。

歌舞伎と言えば、赤色。
ヒーロー役の男性の顔に描かれている模様の「隈取(くまどり)」は赤色です。正義や強さの象徴で、一目見てヒーローだとわかるようになっています。

映画国宝の中でも、赤のインパクトが大きかったです。
映画のポスターでは、映画の中で出てくる「二人道成寺(ににんどうじょうじ)」という演目での赤い着物を着て、主演の吉沢亮さんと横浜流星さんが向かい合っている姿がとても美しいです。
映画のお話は二人の子ども時代から始まって、
子ども時代から芸に情熱を燃やす様子を「赤」が強調しているようにも感じました。

歌舞伎は血筋の世界でもあるため、血液の赤の「血筋」もテーマになっています。

赤にも様々な意味があります。
映画の中での赤は、正義や強さの赤というよりも、
芸に身を削る情熱の赤、血筋や宿命のような命を象徴する赤のような印象です。

ポスターに使われている歌舞伎の二人道成寺という演目は、一人の女性を二人で演じることで、一人の女性の中にある相反する心を表すお話しです。清らかさと熱い情念、理性と衝動のような、相反する心の状態。
その状態を、二人という姿で表しています。

一般的には赤は、ヒーローの色。赤を選ぶ性格の人は、まっすぐで、どちらかというと単純な傾向があると解釈されることが多いです。
「単純さ」を表す意味を持つ赤色ですがこの、映画国宝では、単純な意味ではなく、
赤の中でも葛藤を表現しているように感じました。

一般的にお着物の赤色は、華やかで艶やかで、血液が漲っているような快活な印象、若さも感じられます。
芸事を活き活きと、夢や目標、野心のようなものを持って、情熱的に楽しみながらも、自分を磨くような姿。

ですが、そういった情熱や熱い思いは、行き過ぎると、狂気的な危うさも感じられます。
特に黒と赤の組み合わせは、黒の闇の中に赤の情熱があるという少し恐怖感を感じさせる配色になります。

映画の中では、赤色の、若々しくて華やかな赤色と、危うさのある赤色という赤色の二面性が表現されているようにも感じました。

赤色の中にも二面性があるということ。
これは、カラーセラピーの中でもとても重要なもので、
やる気に漲って選ばれている赤なのか?
思いが行き過ぎていないか?
赤色を選んだということは、どちらにも傾く可能性があります。
カラーセラピーで赤色のボトルを選んだ時には、どのくらいの火力で赤を選んでいるか、心に問いかけてみる良いきっかけになりますよ。