色を感じる体験は世界との出会い

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私たちの世界はすべて、彩りで溢れています。

そんな当たり前にある「色」を、どうやって感じているか、考えたことがありますか?

色というのは「感覚」です。五感の中の視覚。

物に色がついている・・・というわけではなくて、色を感じているのです。

視覚は、光、目、物の3つの関係で成り立つ脳の反応です。

りんごが「赤を感じる光」を反射して、目に届いた光が細胞で解析されて、「脳」が、この物体は赤色であると認識しています。細胞が認識しているものなので・・・年齢や性別、健康状態や遺伝によって、その感じ方は変わっています。

例えば、同じ温度のプールに入っても、真夏で体が熱い時は気持ちよく、また生暖かくさえ感じる水の温度でも、冬の冷え切った体で入るとものすごく冷たく感じる・・・ということがあるように、

真夏の太陽が降り注ぎ明るく元気な気持ちの時のロックミュージックは心地よくても、冬の寒くて暗い静かな気持ちの時に聞くとうるさく感じることがあるように。

「体の細胞の状態」や「心の感覚」の違いによって、感じ方が変わってきます。

同じように色も、その時の心の状態によって感じ方が変わりますし、太陽の光の元見る色と蛍光灯の下で見る色は変わります。

「色」は、自分が感じている体験です。

そして、色だけでなく、すべての感覚・・・味覚、聴覚、嗅覚、触覚・・・は、自分が個人的にしている体験で、隣の人はまた違ったその人の世界を感じています。

目の前の色のみならず、見えている世界すべてがそもそも主観的な体験。

「色」は、自分自身と外の世界とが出会う境界のラインとも言えます。

色・・・という体験によって、自分と他者とが分けられるのです。

ですから、色を感じることやある色を選ぶこと、その「心の動き」は、自分と他者との違いを知ることでもあり、その心の動きを感じることが、自分を感じることに繋がります。