生ぬるい風

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程よく酔いのまわった

半分夢をみているような

夢うつつな今日がちょうどいい

五感はひとつのだけで感性に響くものではなくて、いくつかが組み合わさり、細胞の中に記憶されます。

脳の中では海馬という部分に、短期記憶を長期記憶に変換して保存する機能があります。保存された体験の記憶は、刺激によって触発され、蘇る。

海馬は新しいニューロンを作ることのできる珍しい脳です。「記憶は上書き保存をできる」ある意味そう捉えることができるのは、この脳の機能に由来するのかもしれませんね。

涼しくなっていく風のあたたかい匂い、湿ったぬくもり、ピンク色の夕焼け、遠くに聞こえる生活音、口の中に広がるアルコールの刺激。

体温にほど近く生ぬるい風にわたしとあなたの境界がなくなる。初夏の風はいつもわたしを包んでくれる。

感度の高すぎるこの皮膚には、優しく・手を触れることのない・風の刺激が心地いい。

匂い、音、味、沈む太陽の光・・・風に触れられること、触れることで、ぬくもりはいつでも蘇る。

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